2026年2月初旬、高市旋風が日本で奮闘する外国人経営者にも影響を及ぼす中、「経営・管理」の更新について不安を感じる方からの相談が増えています。
よくある相談の一つが、「技術・人文知識・国際業務」を持つ配偶者の扶養に入り、「家族滞在」に変更して資格外活動許可(週28時間以内)を取得すれば、給与を取らずに会社経営を続けられるのではないか、というものです。

1.結論:原則としてできません

会社法上、外国人が会社の代表者になること自体に在留資格上の制限があるわけではありません。しかし、在留資格の制度は別の問題です。「家族滞在」で資格外活動許可を得ても、会社の代表者として継続的に経営活動を行うことが当然に認められるわけではありません。
2.「週28時間以内」なら社長をできる、とは限らない
一般的な包括的資格外活動許可は、コンビニや飲食店などでの補助的な就労を想定した制度です。一方、会社経営には、契約締結、取引先との交渉、従業員管理、経営判断など継続的な管理活動が伴います。代表取締役という立場自体も継続的な管理責任を伴うため、単純に「週28時間以内」に収めればよいという問題ではありません。
3.「無報酬なら就労ではない」という考え方にも注意
入管法上は、報酬の有無だけでなく、実際にどのような活動を行っているかが重要です。「経営・管理」と「家族滞在」は活動内容が異なり、在留資格を変更した後も従前と同じ経営活動を続ければ、資格外活動と判断されるリスクがあります。
4.実務上の注意
形式上は代表者のままでも、実際に経営判断や日常的な管理を続けていれば問題となり得ます。逆に、経営に関与せず、適法な在留資格を持つ別の経営者に実務を委ねるなど、実態を整理する必要があります。
5.更新が難しい場合に検討できる選択肢
案A:家族滞在へ変更し、経営から実質的に離れる。会社の代表業務は適法に活動できる別の人に任せます。
案B:会社の休眠手続を行い、事業活動を停止する。休眠中も法人を維持するために必要な届出・申告等がある点に注意が必要です。
案C:事業譲渡やM&Aなどにより経営そのものを手放す。
案D:帰国後に体制を立て直し、将来あらためて「経営・管理」の在留資格取得を目指す。
在留資格と会社法上の立場は別々に考える必要があります。個別事情によって結論が変わるため、変更前に実際の活動内容を整理して確認することが重要です。
